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間違いだらけのバレエ教育

間違いだらけのバレエ教育

 ソフィア・バレエ・アカデミーでは、毎年定期的にワガノワ・メソッドの一流教師をロシア・ベラルーシ・カザフスタンから招いてバレエ講習会を実施しています。

 今までに、ワガノワ・バレエ・アカデミーのエレーナ・アルカーノワ先生、マリインスキー・バレエのウリヤーナ・ロパートキナさん、ボリショイ・バレエのマリヤ・アラーシュさん、マリヤ・アレクサンドロワさん、ベラルーシ国立舞踊学校芸術監督のイネッサ・ドゥシケーヴィチ先生、ベラルーシ・ボリショイ劇場のタチヤナ・シェメタヴェツ先生など世界のトップ・レベルの先生たちが講師として日本の生徒さんたちを指導してくださっています。そして、毎回、講習会終了後に先生方から受講生に関してのコメントをいただいていますが、すべての先生方が日本のバレエの基礎教育に共通した欠点を指摘しています

 日本のバレエをやっている生徒たちに共通した問題点のすべては、日本人の体型が原因ではなく、先生方の指導法(レッスンのやりかた)に問題があるということです。残念ながら、日本には「正しいバレエの基礎」を分かっている教師がとても少ないのです。

   バレエをやっている皆さんは、自分の普段のレッスンを振り返ってみてください。下にあげたうちのどれか一つでも当てはまるものがあれば、あなたには正しい基礎が身についていないということになりますので、レッスンそのものを見直すことをお勧めいたします。

 《日本の生徒に共通した欠点》

1.足先(指先)が正しく使えていない:

軸足は足裏を全て床に密着させる。動足は土踏まずを丸め、指先は折れない様に伸ばす。これがバレエの基本ですが、正しくできている生徒はほとんどいません。

2.上半身の軸とは何なのか? がまったく分かっていない:

上半身を真っ直ぐ保つのにはどこの筋肉をどう使い、それに関連した関節をどの様に使ったらいいのか? ということが理解できていません。

3.手の正確なポジション

手の正確なポジションや動かし方ができていません。

4.顔の正確なポジション

顔にもポジションが有りますが、手の動きに合わせた顔のポジションを取れません。

5.腰や股関節の正しい動かし方:                   

腰や股関節をどの様に止め(あるいは、留め)どの様に動かすか? が分かっていません。

6.頭を使って身体を動かす訓練ができていない:

動きはすべて頭で覚え、身体を動かす時はどの筋肉をどの様に動かせば良いのかを考える能力が足りません。(レッスンの時にそのように頭を働かせるような「考えるレッスン」をしていません。)

7.音楽をきちんと聞いていない:

バレエは音楽を身体で表現するものなので、音楽をよく聴き音通りに動くというのがバレエの基本ですが、それができていません。                        

 上記はバレエにとっては基本中の基本であって、どれが欠けていてもバレエを正しく美しく踊ることはできません。

 とてもこわいのは、一度間違った基本が身に付いてしまうと、それを正しい基本に修正するのはとても難しい!ということです。ですから、毎日のレッスンで、正しい基礎を身に付けるように繰り返し繰り返し練習することが大事です。

 それには頭を働かせないと(考えながらレッスンをしないと)できません。

 日本の大多数の生徒たちは、ただひたすらに動くことばかりを考えていて、バレエの初歩教育の段階で必ず習得していなければならない基礎を理解して正しく動くことができていません。

 正しい手足のポジション、顔の付け方、背中の使い方、音楽の聞き取り方(リズムや音の流れ)、身体の方向の取り方(バレエには8つの方向が有ります)...がほとんどできていません。

  特に手のポジションは、ほとんどすべての生徒さんは基礎ができていません。

  手(肩から指先まで)のポジションはバレエにとっては非常に重要な要素です。特にバレリーナにとっては、まず、綺麗な指先と腕、そして、首から肩の線が美しく見えることが第一であり、それは高度なテクニック以上に大切なことです。

  これはバレエを始める第1日目から正しい教育を受けないと身に付きません。何年か経ってから生徒の間違ったクセを修正するのは、どんな名教師であっても不可能に近いことです。ですから、ワガノワ・メソッドでは最初の3年間はこれらに関して徹底した基礎教育を行います。

 日本ではバレエコンクールが盛んで、大勢の低年齢の子供たちがプロのバレエダンサーでも踊るのが難しいようなヴァリエーションを練習してコンクールで競っていますが、これは、ロシアやベラルーシのバレエ学校で実践されている正統的なバレエ教育からは大きくかけ離れているものです。

 幼い子供たちがキトリや黒鳥やガムザッティなど、大人の踊るようなヴァリエーションを踊ることは成長期にある子供の身体や健康にとっては大変に危険なことです。

   上体の使い方、股関節のアンディオールが無いまま強引にポジションを開こうとしている生徒や明らかに間違ったテクニックの指導を受けている生徒がコンクール参加者の中には数多く見られます。
 
 もし、これを読んでいるあなたが本当に正しく美しいバレエを習得したいと思っているのであれば、世界のトップクラスの教師やプリマ・バレリーナの皆さんのアドバイスに謙虚に耳を傾けて、しっかりとした基礎レッスンをすることをお勧めします。
 

《レッスンで一番重要なこと》

トップクラスの先生方が口をそろえてアドバイスしているのは次のことです。

先生の説明を注意深く聞くこと。
人の真似をするのではなく、自分の頭で考えて身体を動かすこと
(バレエは身体で踊るものではなく、頭で踊るものです)
何よりも正しい基礎を身に付けることを心がけること。
日本のバレエ教育はテクニックを偏重していますが、これは全くの間違いです。正しい基礎があってこそのテクニックです。正しい基礎さえできていれば、テクニックを身に付けることは後からでもできます。しかし、その逆は絶対にあり得ません。)

 バレエの基礎教育というのは、レンガを積み上げて家を造る作業に似ています。レンガは、一段一段すき間なく積み上げてしっかりと土台を築いていかないと、美しくて丈夫な家を造ることはできません。後になって、何か所もレンガを積んでいないからっぽなところが見つかっても、そこにレンガを埋めていくことは不可能です。

    また、一つ一つのレンガがゆがんでいて不ぞろいだったら(間違った基礎を教えられて悪いクセがついてしまっていたら)、いくらレンガを積み上げても、美しくて立派な家を完成させることは絶対にできないでしょう。

 2016年にWOWOWでテレビ放送されたワガノワ・バレエ・アカデミーのドキュメンタリー番組の中に、イリーナ・シート二コワ先生が「くるみ割り人形」の主役マーシャ(クララ)を踊る生徒のリハーサルをする場面が出てきました。元の振り付けでは3回のピルエットをするところだったのが、生徒がなかなか上手に回れないのを見ていた先生が言いました:「3回が難しかったら2回でいいわよ!2回でも難しかったら1回でもいいから美しく完璧なピルエットをしなさい!」

 これこそは、正しい基礎を完璧に身に付けることの大切さを象徴的に表しています。

 ワガノワ・メソッドの教育では、どの年齢(学年)でどういう基礎を身につけなければならないかがきちんと決まっています。バレエの基礎はそれぞれの年齢においてしか身に付けることができないことが多いので、後になってからそれを習得することは困難です。

 バレエにおいては、初期の基礎教育が非常に大切です。もし、この時期に間違ったことを教わってしまうと、筋肉がそれを記憶してしまいますから(脳の運動神経の回路が出来上がってしまいますから)、時間が経って、後になってから正しい基礎を教わっても、間違いを修正して正しい基礎を身に付けることはとても難しいのです。
(大変な努力が必要ですし、努力しても不可能な場合が多いです。)

 ですから、ロシアでもベラルーシでもカザフスタンでも、バレエ先進国ではバレエ専門学校の一年生のクラスはベテランの先生が担当しています。

 日本では、多くの生徒や保護者は、バレエの高度なテクニックを教える先生が素晴らしい先生だと考えているようですが、それは大きな間違いです。本当に優秀な先生とは、正しい基礎をそれぞれの生徒の素質と個性に合わせて的確に指導し身に付けさせる能力を持った先生のことです。

 残念ながら、日本にはそういうバレエの先生はとても少ないのが悲しい現実です。
 

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「サマーコンサート2024」を 下記のとおり開催します。
●日時:8月16(金)14:30開演
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正しいワガノワ・メソッドとは?

スタジオの主宰者で元モスクワ・バレエ・アカデミー教師の中川三千代がワガノワ・メソッドの基本を分かりやすく解説しています。正しいワガノワ・メソッドの基礎が身に付いているかどうか、この動画で判断してください。

貴重な動画

第2回国際舞踊フェスティバル「タン・リエ」(2021年11月)の貴重な映像をカザフ国立舞踊アカデミーのアーカイブスで見ることができます。

野口栞那先生(アシスタント教師)の「バレエ・スタジオ・ミューザ」

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